北京のゲストさんから「マスク送りますよ」というメールをいただいた。知り合いの工場から手に入れられるそうだ。日本のマスク不足は北京でも報道されているらしい。
中国にこのゆとりが出てきていることもさりながら、遠く離れた私たちへの彼女の思いに、胸が熱くなった。
施設の消毒には力を入れているが、近所の買い物程度ならマスクはしないので、どうぞ北京で使ってと伝え、来年の桜は、京都で一緒に見ようねと約束した。
台湾は新型コロナの封じ込めに成功している。マスクの不足も買い占めもない。マスクの購入が社会保険番号と紐付けされて管理されているからだと聞いた。すごいな。
「だって台湾のIT大臣は、世界で天才プログラマーと言われた若い人だから」と聞いて納得。日本の年功序列で上り詰めたIT大臣は、パソコンなんか触ったことないって自慢してたよな。
日本にも肝いりで作られた、納税ができるという役にしか立たない「マイナンバー」があるじゃん。今からでも遅くないからマスクの購入に紐付けしてよ。そうすればマイナンバーカードの普及は飛躍的に進むよ。ようやく使い道が開けるというもんだ。でも、そんなことできる才能は日本の政府にはいないか。
何度も百万遍crossに来てくださる中国のゲストさんにお見舞いのメールをしました。
みなさんお元気で、ひとまずなによりです。
「暖かいお見舞い、ありがとうございます。いつも心にかけてくださいまして、
厚く感謝しております。
私どもは一応安全なので、ご安心ください。張さんともよく連絡をとっていますが、
みんな自宅に閉じこもっているのです。成都市は割合感染の少ない地域で、総人口は
1600万人ぐらいですが、今日までに感染確認は130人ぐらいです。でも、今度の病は
感染性がとても強いので、市民はできるだけ外に出ないように要求されています。
早く終息の時期が来るようにみんな祈っています。
日本もクルーズ船などで感染が増えているようなので、皆様方もお体に十分気をつけて
くださいますようお祈りいたします。」成都から
「I am in Taipei now. i am so touched to get ur mail.
Everything is fine, I put off the ticket back to 上海, As you know the coronavirus is quite heavy in China
Thousands of people were got this disease, and transfer very fast.
I will stay in Taiwan until that get better.
Be careful ,if not necessary ,dont go to the public area without wearing mask.
This time our government make a good job, which control all process in very beginning .
People can buy mask ,all the sick people can be take care in the safe place.」台湾から
菜園を持っている友人に、今年もヤーコンをいただいた。ヤーコンはさつま芋に似ているが、キク科の根菜。きんぴら、煮物、バター焼き、サラダとどんな料理にしても美味しいが、ジュースにしてもいい。もちろん栄養価は高い。
芋類の大嫌いな人が、ヤーコンのきんぴらの美味しさに目覚め、畑をもっている人に「あんた、来年ヤーコン作って私に頂戴」と言わしめたほど。
お部屋にこんな丁寧なメモが置いてありました。「中国からの留学生ですので、ちょっと翻訳読めないところを直しました!」とあります。一晩のステイだったのに、いろんな案内を見てくれたんだ。ありがとう。
なにしろ中学英語の、Weblio頼みなので、さもありなん。
そういえばレストランの表示や、外国からのゲストさんにさしあげている「日本語の挨拶」も、オーストリア、フランスの人たちからアドバイスが。こうしてどんどんよくなっていくのだ。
「6年前にもここに来たよ」スイスからの青年です。今度はイタリアの友人とご一緒。もう1人は4年前に泊まってくれた、これまた静かなスイス人。彼は以前泊まった部屋をご指定。日本語が上達している。ちょうど日付が重なった。
ついこの間はロシアから、友人とご一緒の4度目のお泊まりがあったばかり。すっかりスリムになっていた。
遠い国からのご来京、またまた百万遍crossを選んでくれるなんて。ありがとう。じわーっと感激です。
関東地域の大雨被害、お見舞い申し上げます。
この地域からもたくさんのゲストさんが来てくださっています。
さなかにお泊まりいただいたゲストさんから、いわき市の実情をお聞きしました。ほんとに、ほんとうに大変です。行政に頼らず、頼れず?かな、職場を挙げてボランティアされています。
どんどん寒くなります。避難所に身を寄せておられる方、水浸しになった家の二階にやむなくお住いの方、知り合いの家に身を寄せて過ごされている方。日常の生活では考えもしなかった不自由な日々。寒さが追い討ちをかけそうです。
ご近所さんもすぐに応えてくださって、一緒に救援物資第一陣を送りました。物流に滞りがないのがせめてもの救いです。お役にたつといいのですが。
増税前4ヶ月かけてやりました。キャッシュレス対応と5%還元事業者登録。面倒なだけでなく、審査に時間のかかること。いろんな書類を要求される。法人のマイナンバーがあれば、それで済むはずじゃなかったの?導入時にはいろんなものに紐付けされるという話だったのに、何の役にも立たないことがわかった。
消費者としては5%でも、少しの期間でも、還元しろと思って参加したのだが、4%近い決済手数料はすべて事業主持ち。
儲かっているのは手数料収入を手にする、〇〇PAYの大手事業主たちばかり。
消費税の使い道は、わかりにくいやり方で軍事費に横滑りだろう。あ〜あ。選挙には行こうぜ。
北海道のゲストさんからトウモロコシが送られてきました。とれたての瑞々しい緑で覆われています。「ゴールドラッシュ」「ゆめのコーン」「ホワイトショコラ」という名前。初めて知りました。3分茹でること。だそうです。どんなお味か楽しみです。ワクワク。ありがとう。
朝ごはんのおかずの一品「いわしの炊いたん」を、こよなく愛してくれるゲストさんがいる。お泊まりの度の楽しみにしている彼女に、「何が入ってるんですか?」と聞かれた。今更?と返したくなるくらい何度も食べてくれているのに。「梅肉と実山椒ですよ」というと、「あーあ、梅かぁ」と納得。
小さい頃はお弁当に入っている梅干しが酸っぱすぎて、ずーっと嫌いだった。いつも友達に食べてもらっていた。としばらく梅干し談義。
丸っぽでなければ食べられるようになったという彼女に、梅醤(うめびしお)の作り方を講釈したりしてしまった。
暑さを乗り切るには梅干し重要。ですぞ。
ヘルシンキ近郊にあるヌクーシオ国立公園。森だ。山ではなく森。静か。時折聴こえるのは鳥のさえずり、風の音。大きなトウヒが”物語の森”を思い起こさせる。うっそうと茂っているのではなく、よく手入れされていて、木々の間から空を見上げることができる。
公園ではアルコール禁止!
ホテルの窓から見えていたツインの尖塔。あれはいったいなんだろう。最後の日にSt. John's churchだということがわかった。写真は撮れなかったが、ここで奇跡が。どこかの保育園のこどもたちが8人。3人の先生に連れられて入ってきた。それはそれは静か。先生の声ももちろん静か。なるほど、保育園が静かなわけがわかった。こうやって、こどもたちは静かな時間に浸る楽しみを味わっているのだ。普段の暮らしの中で。
フロント脇の下駄箱の扉は葦でできている。そもそも書院の扉だったもの。古いものも扱う建具屋さんで手に入れた。書院などそうそう開け閉めしないから、下駄箱に使うには無理があった。
7年も経つと、あちこち葦が折れ、可哀想な姿に。同じサイズのものがないかと、かの建具屋さんに事情を説明すると、「治したらええがな」と事も無げなお返事。枠をはずしてはめ直すのだそうな。
そして帰ってきたのがこの姿。葦は取り替えられ、糸で補強してくれている。さすが!職人技。嬉しい。エコだなあ。
ホテル近くの公立保育園。大きな公園に隣接している。訪れたのは午前9時すぎ。こどもたちは思い思いの遊びに集中。とっても静かに楽しそうに遊んでいる。おとなたちは静かに見守り、静かにhelp。保育園に通っていないこどもや親もいっしょに過ごしている。夏休みの小学生たちもここを拠点に集まり、やがてフィールドワークに出かけて行った。それはあくまでも自然な風景。静かに、充足の時間が紡がれる。
異国へ行くといつも図書館に立ち寄る。新しいこの図書館は3階建て。広くて明るく、赤ちゃんから高齢者、ディスアビリティの人たちに目配りされていて、ため息の出るようなところだった。
こどもがたくさんいた。でもうるさくない。
こんな施設になら、私、喜んで税金払います。
ヘルシンキを歩いてきた。
ヘルシンキ大聖堂の隣にある、フィンランド国立図書館。大きなものではないが、古いロシア建築の建物を生かした重厚な雰囲気。どういう設計になっているのか、天井はドームになっていてふたつある。
何を目的にしているのか、おじさんたちの4〜5人が入り口に座っている。かと思えば学生さんとおぼしき人たちもいる。
とても静かだ。
ここにいて本棚を眺めているだけで、ほどけてくる。国立図書館のいかめしさはみじんもない。
見学OK、写真撮影OK。カウンターのにこやかな女性はどんな質問にも答えてくれる。
どうしたことか今年は葡萄が特別に元気!どうしたらいいかわからないほど大きく広がっている。小さな鉢にワッサー!
花もいくつもついていて、収穫が楽しみ。
設計士さんから開業のお祝いにいただいたので、もう8年目になる。
「可憐草ですよね?」花をつけたゼラニウムを見られたお客様がそうおっしゃいます。ゼラニウムの和名?と探してみると、「天竺葵(てんじくあおい)」でした。ハーブの一種ですが、とてもいい匂い。洗面台や浴室、トイレに置いています。化学物質アレルギーのゲスト様にとても喜んでいただきました。消臭剤は香りもきつくていやなので、使いません。おまけに蚊除けになるんです。玄関脇と裏庭に鉢植えにしています。挿し木で根付く強いハーブなので、欲しい方には株分け。あちこちに広がっているのも楽しみです。
地震のお見舞いがありました。ありがとうございます。
一階で仕事をしていたのに、ニュースで見るまでまったく気づかず。三階のゲストさんたちも「風がきつかったよね」。そうなんです。しっかり耐震基準を満たしていますから。
ゲストさんたちのお命をお預かりしていること、肝に命じました。
こちらは台湾からです。台湾の有名なお菓子。ちょっとぽろぽろしますが、甘過ぎず美味しいです。
こうして並べて写真に撮ると、なんだかおっぱいに見えてしまいますね。
美味しいおっぱい。おっぱいは美味しいもの!ということで、ご馳走さま。
群馬からのお土産です。
うら若い女性のシブい逸品。かわいい籠に入っていました。「甘いものよりいいかなと思って」。ずしりと重いのに、ほんとうにありがとうございます。
この仕事をしていると、いろんな名前に出会う。「読めないー」「どんな漢字やろ」と思いつつ、できる限りの読み方を考え、漢字をあてはめてみる。ドンピシャでやったー!ということはまあない。姓も名もほんとうにたくさんある。韓国は金さん、中国だと張さん、王さんといったように同じ姓が多い。
さて、なんと読むでしょう。巨畠さん、小路さん、舎川さん。どう書くでしょう。くぎみやさん、ふないけさん、こいちさん、こてつさん、わらがいさん。
10連休始まり。寒い。膝掛け毛布を洗濯して片付けたばかりなのに、早まったか。午後6時、外は摂氏14度です。ブルブル。
暖かくなった!と思ったら、葡萄のあちこちに小さな蕾のようなものが。次の日には葉っぱがこんなに広がってきた。「さあ、今年も美味しい実をつけるぞ」と思っているのかどうか。いい色です。
「花の色はうつりにけりないたずらに」。盛りの花はうつろう。時の経つのは早い。
京都もいよいよ桜です。京都御所では梅、桃、桜の響宴。鴨川沿の延々と続く桜並木。高瀬川にかかるぼんぼりに照らされる夜桜。八幡の背割堤の桜。疎水から舟で愛でる桜。祇園白川巽橋あたりの桜並木。寺社それぞれに丹精されている桜の木々。哲学の道沿いは桜ばかりか、人も満開です。
そうそう桜の枝に触ると、人の手の雑菌が感染ることがあって木が腐る原因になるそうです。根元を踏むのも厳禁です。
中国の熟年三姉妹と台湾の素敵な若者。どちらも常連さんがゲストハウスで出会って、今ではネット友達。台湾の彼が仕事でビッグチャンスを得て、桜シーズンの予約に来られなくなった。彼らは自らアレンジして、姉妹が来京の運びとなった。友達の輪、国境を超えてここまで。クロスの本領!!
遠州土産にきんつばをいただきました。中のひとつが桜きんつば。さくらの花があしらってあります。季節物なのでしょうね。
甘すぎず、とっても美味しかったです。「田舎のものでお口にあいますかどうか」とのことでしたが、合います!
観ましたか、今年のアカデミー賞受賞作品「グリーンブック」。このタイトルは、黒人が泊まれるホテルのリストブックのこと。1962年のアメリカを舞台にした実話映画。人種差別に真っ正面から向き合っていて、清々しい。ほろ苦く、温かく、謳いあげず。通好みの作品といっていいかな。
残念だけど、差別は今も人の心の奥底にあって、それが世界の政治に映し出されている。(写真はワンシーン)
右、左、右、左。ただ足を運んでいるだけなのに、見てしまう駅伝、マラソン。なんでかなぁといつも思ってた。
獣たちは人間よりずっと早く走れるけれど、長い時間は走れないのだそうな。狩人は、獣たちが駆け抜けた後を追って、辛抱強く走り続け、疲れて休んでいるところを仕留める。人にとって長く走る能力がだいじなことを本能的に知っているから、見てしまうのだ。という説。納得してしまう私。
繋がらないもの。携帯電話の会社の電話。プロバイダー。宿泊予約サイトの電話、メール。NTT。そしてお役所。どこも相当な容量をもっているはずなのに、決して繋がらない。
30分待ち続けるなど可愛いもの。繋がったと思ったら自動ガイダンス。「番号を押してください」と延々と振り分けられ、最後にプープープー。何のフォローもないまま切れてしまうのだ。
お客様、パートナーと呼び方だけはきれいだが、その実親身な対応にはほど遠い。
こちらは市井の小ビジネスにして、あまり儲けの対象にはならないから、担当などついてないもんね。お役所にはどうしても心が繋がらない。
永六輔さんという人に迫ったドキュメンタリーを観た。
永さんは「こどもの邪魔をしない」に徹していたという。永さんのお父さんがそういう考えのお人だったらしい。娘さんは「勉強しなさい」といった類のことは一度も言われたことがない。彼女の節目節目の決断は、父の永さんにはすべて事後報告だったと言う。
「こどもの邪魔をしない」と心がけていたことだけは、私も一緒だったからなんだかちょっとうれしかった。
2月28日。「京都ってこんなに暖かいんですか?」と、金沢からのゲストさん。「私が寒さに慣れてるからそう感じるのかしら」。
いえいえ、いつもはこんなに暖かくはありません。長野の人に言わせると、「京都の底冷えの方が寒い」だそうですから。
負けずに咲いている花はシクラメンコウム。もちろん堺さんの撮影です。
ヘッダの写真を新しくしました。
植物園のスノードロップです。もちろん撮影は尊敬する大先輩、堺健氏。
植物園といえば、毎年のように泊まってくださるスイスの植物学者メイヤーさん。必ず植物園に一度は足を運ぶ。ここを拠点に屋久島に行ったかと思えば、ニューカレドニアに行き、高知の牧野植物園にもと、軽快なフットワーク。採集から帰ってきたら新聞紙にしたものたちをはさむ楽しそうな作業。あぁ、メイヤーサンタさんどうしてるかな。
左は、植物園の福寿草 撮影/堺健氏
2月24、25日は京都大学の入試。ゲストハウスは受験生でいっぱいになる。なにせ近い所なら3分の距離だから。いつもは雪の心配をするところだが、今年は暖かい。東京では停電で中央線が動いていないようだけど、交通機関は使わないので、その心配もない。リスクは寝坊と花粉症くらいかな。
みんな元気に出陣。普段通りのアプローチでがんばれ!
「いつもいい写真ですね」お客様からホームページの写真を褒められた。「あなたが撮ってらっしゃっるんですか」と続く。残念ながら私にはその技量はない。40年ほど前からのおつきあい、堺さんという方の作品を自由に使わせていただいている。
腕前は、年に一度はお仲間と写真展を開いておられるほどである。
京都生まれ、京都育ち。本の世界でずっと仕事をされてきた。大先輩でもある。京の歳時記にも精通しておられるし、岩倉に菜園をお持ちなので、植物への造詣も深い。身軽な行動派である。
どうぞこれからもお楽しみに!
堺健blog「京都の旅 四季の写真集」
http://kamogawa35.exblog.jp
五輪担当大臣の「がっかり」発言。いくらなんでもあれはないでしょう。
池江さんは選手である前にひとりの若い女性。厳しい戦いに全力で臨もうと健気なコメントを発信し続けているというのに。
こんな発言を重ねても罷免しないこの国のトップ。こんな政治家を選んできた有権者たちは責任を感じないのか。無力な一市民の自分が悲しくなる。
池江選手の寛解を心から祈ります。
遅ればせながら”ボヘミアン ラプソディ”を観た。
クイーンの名前をかすかに知っていただけの私。ファンでもなんでもないから、ただ映画として観た。
飛び抜けた才能に恵まれた人にも、差別があり、コンプレックスがあり、葛藤があり苦悶がある。裏切りがあり、穏やかな友情があり許しがある。そしてどこにでもありそうな家族がいて、静かな愛がある。
ほとばしる音楽にそれらが凝縮されて、観客を包む。
2回観たけど、また行くかもしれない。
わがゲストハウスの周辺は吉田神社に節分のお詣りに出かける人で混み合っている。
「今年の恵方は東北東ですよ」。というお客様と節分談義。ちょっと調べてみたら「恵方巻き」という名前はセブンイレブンがつけたのだとか。確かに私の小さい頃には恵方巻きなんてなかった。ウィキペディアにも載っていない。
推測だけれどどこかにあった習慣に目をつけてうまーく命名。一気に全国区という次第なのではないかと。サンタクロースもバレンタインも、たくましい商魂に乗せられてというところ。ま、楽しいならいいかということで決着。(写真は2月2日 吉田神社の「鬼やらい」)
2月17日、京都マラソンです。
いつもの駅伝のコースとは違って、観光スポットを巡ります。タイから毎年エントリーしている彼女は、もちろん今年も参加です。西京極運動公園から嵐山、きぬかけの路、金閣寺、今宮神社、上賀茂神社、下鴨神社に寄って、植物園でペアの相方にタッチ。京都御苑、銀閣寺を経て平安神宮あたりでフィニッシュ!
さあ、これでざっと京都観光!しかし、走っている人にそんな余裕はあるのか??
久々の雪です。ゲストさんは「京都って雪降るんですね」と大喜び。「雪の金閣寺はきれいですよ。あまり見られない光景ですし」と申し上げると、とても素直に行かれました。
一口に京都といっても、京都市内と北部京都とではだいぶ気候が違います。市内でこれだけの雪景色が見られるのは久しぶりです。
(雪景色 京都御所から大文字を見る 撮影 堺健氏)
12日には双葉だった草に葉っぱが出てきた。およそ10日経っている。いったい何の草だろう。ワクワク。
葉っぱの形から何か推測できますか?
Hi Rachel
Can you see this? What do you think this plant is?
Rachel 〜!もらった苔から芽が出てきたよ。いったい何ていう草なのかなぁ。もっとちゃんと聞いておけばよかった。
イスラエルから来てくれたカップル。鞍馬のお土産だとかで小さな苔のカップを置いていったのは2か月前のこと。少しずつ水をあげていたら、双葉が出て来た。
ずっとおいかけるからね。
Hi! Rachel. What are you doing?
The sprouts you gave me shoot out! Can you see it?
Softbankの大規模ダウンに先駆けること1週間。突然wifiの一部がダウンした。NTT、プロバイダー、NECと電話をかけまくった。まあ、その待ち時間たるや大迫並みに半端ないって。悪い意味で。それぞれ回線チェックはしてくれる。でも訳が分からず疲れるの疲れないの。どこのセクションもそれぞれ異常はみられないという。全体を眺めて原因究明してくれる人がいない。
なんだかわからないけど、ルータを新しく変えてもらって接続の順路を変えたらなんとか回復。原因はわからないまま。Softbankのダウンよりずーっと大変だった。
この長いやりとりの間、初めて「ポケットwifiレンタル」を利用した。17時までに申し込めば翌朝には到着。使い方も至ってシンプル。助かった。ポケットwifiのしくみを使ったら簡単なのに、汎用できないのかなあ。
2度目の京都。14泊で紅葉を満喫した中国の熟年姉妹さん。来年の春の予約をしたいと言ってくださるのだが、その日程はすでに予約でいっぱい。
予約の1組は、彼女たちを紹介してくれた同郷の若い女性。
ああだこうだと相談していて、なぜか台湾の友達という若い男性の写真を見せてくれる。えーっ、それって毎年来てくれる林さんじゃない。その林さんがもうひとつの予約の人だよ。
なんということでしょう。中国と台湾、熟女と若者。このふたりが知り合いだったなんて。
小さなゲストハウスという小さな点で、こんな偶然が重なる。世界は広いのになんて狭いの。そして不思議なの。
集まる時間を決めようとして、あまりにみんなバラバラだったので、「サンサンゴゴ」にということにした。よく使う言葉だけど書くことはあまりない。あれ?どんな漢字を書くんだっけ。さすがに「燦々」ではないよね。
正解は「三々五々」もしくは「三三五五」ですと。「さんさんごご」と入力しても出て来ないからね。
来年は亥年。イノシシといえば京都御所の隣にある護王神社。和気清麻呂公をお祀りして、狛犬ならぬ狛イノシシが有名だ。弓削の道鏡によって足の腱をを切られ、遠地に流された清麻呂公をお守りしたのが、イノシシたちであったといういわれから、広く足腰の神様であると信じられている。
近年は、人里に出てきて作物を食い荒らすやっかいものとして報道されることが多いイノシシ。昔のような共存の術はないものか。
「ここの布団、気持ち良すぎて困る。ちょっと休もうと思って横になっただけなのに、眠ってしまったぁ。」とおっしゃる中国からのゲストさん。とうとう同じ布団を買いに行くことにしたというので、布団のメーカーさんを紹介した。「布団を買う」ゲストさんはこれで3組目。いいのが見つかるといいね。
宿の使命はまず気持ちよく眠れるような場所を用意することだから、寝具は選ぶ。毎日風を通してていねいにケアしているつもりです。
台風の被害にあわれた皆様にお見舞い申し上げます。
京都に住んで50年。初めての台風らしい台風でした。風で家が揺れました。怖かったです。
その風雨の中をビニール傘で歩くはめになりました。傘は当然裏向けに。ところが風に背を向けると、元に戻ります。何回も繰り返し、家にたどりついたところで、傘は何事もなかったように閉じることができました。嫋やかな傘の骨、破れないビニール生地。すごい!日本製!ただのビニール傘なのに感動です。
外国から来られたゲスト様には、おみやげに小さな豚の折り紙をお渡ししている。「わー、カワイイ」と大好評だ。
中国から来られたご家族に差し上げると、10歳の男の子がやおら作業を始めた。意外にも(失礼!)器用な手つきで折りあげたのがボウ。中国にも折り紙の文化があるんだと初めて知った。ありがとう。
彼には夏休みの交通機関フリーワード「eco summer」を教えた。なんども「エコサマー」を繰り返し、覚えてにっこり。「エコサマー」を満喫したらしい。カワイイ!
星稜と済美の試合は見ている方も疲れた。
8回あたりで済美はもう負けたなと思いつつ、逆転につぐ逆転にお茶の間采配を振るう。タイブレイクに入った13回、先行の星稜が2点勝ち越す。あーぁ。溜息混じりに、最後まで見届けなくちゃと座り直したその時、打球がポールにあたったらしく逆転満塁サヨナラホームラン!高校野球だ。
183球投げた済美の山口投手はもちろんもっとずーっと疲れただろうけど。次の試合大丈夫かなぁ。
桃、ミニトマト、茄子に胡瓜、大葉、オクラ。あちこちから新鮮な夏野菜や果物が届きます。大雨や風、容赦ない暑さに「ヤラレタ!」というキャプション付き。水をあげたり、日覆いをしたり、ほんとうに大変だと思います。みなさん、ありがとう。熱中症に「ヤラレタ!」とならないようにね。美味しくいただいています。
美里ちゃんは生まれる前からの、きりん家のかわいいお客さん。4歳になった今ではいろいろおしゃべりしてくれる。キューピーさんが大好きだという。帰り際「さよなら、キュッピイ美里ちゃん」と呼んだら、ひどく叱られた。「美里ちゃんはキュッピイ美里じゃない!」確かにさようでございます。失礼いたしました。だいじな名前だもんね。
ゲストハウスのベランダにはそれぞれ違う鉢植えを置いている。そのひとつナンテンが突然枯れてしまった。「うわー、紅葉した」と言ったら、それは枯れたんやと一蹴された。確かに。この暑さでもナンテンは強いなと気を抜いていたのだ。さすがに耐えきれなかったらしい。ごめんなさい。もしかして復活するか?と水やりに精を出す日々であります。
暑い京都です。たまらずクリップ扇風機を4個買いました。シャワー室とフロント、そしてパソコンまわりです。なかなかいいものです。すぐに風が来る。扇風機は小さくても、直接風にあたるとさっと涼しくなる。見直しました。
7月6日、鴨川が溢れそうでした(写真 堺健氏)。幸い交通機関にはさして影響はなく、ゲストさんはいつものようにお越しいただきました。
その後です。酷暑の日々。38度超えが8日続き、祇園祭の花笠巡行は中止になりました。暑さで中止になったのははじめてだそうです。
じりじりと焼けるような暑さです。二の腕には小さなシミができてショック!焼けてるんですね。
数多い京都本の中から、フィクションとしての祇園祭本をご紹介。
どれも祇園祭の壮麗で美しい世界を、祭りを支える京都の町衆の視点から描いている。
西口克己の「祇園祭」(中央公論社)は1961年の上梓。
これは映画かもされていて、1968年の公開。主演は中村錦之助。三船敏郎、高倉健、渥美清、美空ひばりなど映画会社の枠を超えて、当時の映画スターが脇役で出演しているらしい。(実は私は見ていない)
西口 克己と田島 征彦の共作絵本。「火の笛」(童心社)1980年初版。小学館絵画賞受賞。
田島 征彦の絵本「祇園祭」(童心社)1981年は、世界絵本原画展金牌受賞。
祇園祭は7月1日から始まり、1か月にわたって繰り広げられる。豪華絢爛なタペストリーや、華やかな鉾の巡行、たくさんの人々、屋台や出店に目が奪われてしまう。その裏には相当の運営経費が当然かかっている。先陣を切る長刀鉾のお稚児さんを務めるには、おおよそ2,000万円の負担と言われている。相当かかるはずの鉾の維持費や祭の運営費などはいったいどうやって?よくわからないが、行政主導ではなく、「町衆」を中心に営まれているからこれだけ続いているのだろうと推察する。さまざまな伝統行事を迎えるたびに、京都「町衆」の気概に感嘆する。(写真 堺健氏)
美しい蓮華寺の苔のお庭です。
梅雨に美しいお庭情報を読んで、「なんとなく行ってみたくなった」windさん撮影です。龍の天井絵も圧巻で、「人も少なく、静かでほっこりしました」ですって。
お抹茶のお接待をお願いしたら、別のお庭に面したお部屋に案内されたそうです。
応仁の乱によって焼失した西来院という時宗寺院を、江戸時代初期の1662年この地に再建。詩仙堂を造営した石川丈山、狩野派画家の狩野探幽などが造営に関わったという。現在は比叡山延暦寺につながる天台宗の寺院。
観光、観光していないところが魅力。*ちなみにお抹茶は300円。
オフシーズンの京都。雨に濡れて美しいお庭がたくさんある。
北の方から大原三千院、蓮華寺、詩仙堂、大徳寺高桐院。西の方では苔寺、桂離宮。嵐山なら龍安寺、天龍寺、二尊院、常寂光寺。東山の麓には建仁寺両足院、東福寺。京都駅近くの成渉園(枳殻邸)など。
人が少なくて静かにゆったりしたひとときを過ごせるこの時期。オススメです。
二階の和室「萌黄」のベランダに、高野槙の鉢植えを置きました。
叔父の一年忌に出向いた折、あまりに緑が美しく、苗木の前に立ち止まってしまいました。
「根を覆っている土の塊はしばってあるままに植えること。水はやりすぎないこと。栄養は与えてはいけない。成長は遅くて、これで5年なんですよ」という言葉に、ためらうことなく求めてしまいました。なんと質実な植物。無精者の私にぴったり。今ではしっかりと根付いて、お部屋のゲストさんたちを静かに見守っていてくれています。
きりん家のお昼のお客さんだったサチヨさんが、ウィーンから里帰り。わがゲストハウスはまさに彼女たちの京都のお家だ。うれしいな。
4ヶ月のヒカルちゃんはパパそっくり。大きなパパに抱っこされていい気持ち。パパはまるでヒカルちゃんのムービングカウチだ。
ヨーロッパでは、乳母車はゆったりと大きく頑丈なものと決まってる。なんの違和感もなくバスに乳母車が乗ってくるし、乗客はあたりまえという顔をしている。折りたたみの軽いバギーは日本にしかない。小柄なママはご満悦で、「でっかい乳母車なんて捨ててやる」と息巻いていたが、それはヒカルがまだ小さい今だから言えるんだよ。
消臭に虫除けにと一年中大活躍しているゼラニウムです。こんな可愛い花をつけます。花の色によって変わる花言葉。ピンクの花は「決心」「決意」だって。
250種もあるといわれる中で、我がゼラニウムは、ローズゼラニウムという原種のひとつらしい。ニオイゼラニウムのグループに属するそうです。
科・属名:フウロソウ科テンジクアオイ属
学名: Pelargonium zonale
和名: 天竺葵(テンジクアオイ)/別名:ゼラニウム/英名:Geranium/原産地:南アフリカ
桃の実がついた。なんと今年は17個もなっている。昨年、より日当たりのよい場所に移したからだろうか。いくらなんでもこれは多すぎだろう。間引いて7個にしたが、それでも多すぎる気がする。何個まで減らすか思案中。
たくさんの花をつけ、実は結ぼれるのに、桃の木本体はちっとも大きくならない。実生の桃の木だから、誰も変な工作はしていないのに、これが不思議でしようがない。誰かこの訳を教えて。
火曜日の夜は一階の食堂はお休み。いつものご近所さんたちでワイワイする。
先週は「たこパ」たこ焼きパーティーだった。ロシアからのゲスト、カーチャと中国のチュウさんも加わって、大賑わい。一番楽しんでいたのがマサコさん。たこ焼きをくるりとひっくり返すのが大好きなんだって。好きこそものの上手で、とてもうまい。
お気に入りのたこ焼き機は優れもの。昔の重たくて分厚い鉄板ではない。熱伝導率が驚くほどいい。外側かりっと、中はふわっと。しかも早く焼ける。
「たこパ」は永遠だ。
高させいぜい30センチの我が家の桃の木。今年はひときわ元気にたくさんの蕾をつけている。一輪は今まさに開かんばかりになっているが、この暖かさ。今日のうちには開きそう。
こう見えて毎年4〜5個の実をつける。これが大きくて美味しいのだ。
一昨年からこの実を誰かが持っていく。カラス?
今年のユキヤナギはちょっとピンクがかっている。これまで真っ白だったのにどうしてかなぁ?
春の始まりの頃、まだまだ寒い頃から庭をいっきに花で埋めてくれる春告げる花。枝の伸ばし方はちょっとお行儀よくないけどね。
花言葉は「愛らしさ」。確かに愛らしい。別名を「小米花(コゴメバナ)」ともいうそうだが、「雪柳」の方がいいなあ。
「これってなんっていう花?」ご近所さんがのぞきに来た。「クリスマスローズです」「私、花の名前知らんし。かわいいね。」
クリスマスを頭にかっぶっているけれど、今が盛りのローズちゃん。寒さにめげず、毎年一番乗りで可憐な花を咲かせてくれる。
育つにまかせた我が家の猫の額庭はこれから花盛りだぞ。
花言葉は「追憶」「私を忘れないで」「私の不安を取り除いてください」「慰め」
造形大の通信教育課程、染色を学ぶ村上美津代さんの卒業制作展に出された作品です。うまく撮れてなくてごめんなさい。彼女の持つ独特の雰囲気がよく出ていて素敵です。精魂傾けて取り組んでいらしゃいましたね。しみじみ。
彼女を含め百万遍crossのメンバーシップ”cross fami”の会員さんには、造形大通信の学生さんが大勢いらっしゃいます。毎年どなたかが賞を取られるのもうれしいですが、仕事を持ちながら卒業まで一歩一歩進み続ける。それだけでも並大抵のことではありません。みなさんに賞を差し上げたい!
お隣さんにいただくお手製の燻製チーズ。製作者のパパによると「なんでもない普通のチーズ」なんだそうだが、とても美味しい。チーズが苦手なゲストさんも「これだけは食べられる」と口にされる。食レポ風に言うと「燻製の独特の匂いがチーズの乳臭さを消し、舌触りは若干硬めになって、それがポップでいい」。ワインでも焼酎でも、何にでも合うのだがやっぱり私の場合はウィスキーかな。いつもありがとう。
お掃除の時間にはネイト君とカモノハシ君が活躍している。ネイト君がスタンバイしているところに、アーリーチェックインしたチリからのゲストさん。「これは何?」と興味津々。「He is one of our staff. His name is NEATO」と答えたら、これがバカ受け。彼女はすっかりリラックス。
ロボットのネイト君はほこりを巻き上げずに、入念に掃除する。吸い込み口が赤いくちばし様のハンディクリーナーは、カモノハシ君。髪の毛掃除に欠かせない。毎日、どこにこんなにほこりや髪の毛があるのだろうと思う。きっとふわふわと空中に舞っているんだね。最後はスタッフの手による拭き掃除で締める。
ゲストさんの「きれいですね」と言ってくださるひとことがご褒美だ。
川端康成が「古都」「美しさと哀しみと」を執筆した場所として知られる下鴨泉川亭。もともとは下鴨神社の神官の居所だったが、明治期に一般邸宅として譲渡されたという。すぐ近くには谷崎潤一郎がかつて住まった石村亭もある。
小道をはさんで下鴨神社に隣接する静謐さは物書きにはなによりのものだったのだろう。
数十年を経て、雅な逸話は昔語りになってしまい、今では香港系ファンドの迎賓館となっているとかで、非公開。
鉢植えの山茶花に元気がなかったので、地植えにした。昨年の秋頃だったかな。裏庭は生活動線からはずれているので、自然に目にはいることがない。
お風呂の窓からぼんやり西洋ヒイラギを眺めていて、ふと山茶花のことを思い出した。裏庭に出てみると、小さな赤い花がたった一輪結ばれている。いかにも小さい。その小ささに、過酷だったこの冬が偲ばれて、「ありがとう。がんばったね」。
手作りのサンキャッチャーをいただいた。サンキャッチャーってなに?という程度の認識で窓際につるしてみた。
陽の光を集めて、部屋のあちこちに虹色の光を投影してくれる。刻々と変わる太陽の位置の変化に、思いもかけないところにキラキラと光る虹があらわれる。美しくもはかない光がそこにあるだけで、不思議な安心感に満たされる。
Wikipediaよると、冬季の日照時間が少ない北欧で、少しでも太陽の光を部屋の中に取り込もうとして作られたという説や、北米大陸の南西部に住んでいたネイティブ・アメリカンが初めて作ったという説などがあるそうだ。ネット上では光の浄化、光の開運などと謳った公式サイトなるものまであるが、それはそれ。
明日は京都大学の入学試験に挑戦するゲストさんたちでいっぱい。光のパワーが後押ししてくれるといいなぁ。
今日16日は、中国、台湾のお正月。台湾のゲストさんがお祝いの飾りを持ってきてくださいました。邪気をはらって福を呼ぶそうです。
中国からは、年賀状にあたるカードが届きました。戌年は同じらしく、かわいい切り絵の犬も入っていました。
ゲストさんたちの温かい気持ちとお国柄がうれしいです。ゲストハウスならでは。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。 」
鴨長明は下鴨神社の神官の子に生まれたが、生涯職らしい職に就けず、50歳にして方丈(庵)に住まい、『方丈記』を綴った。古典の勉強から遠く離れた今読んでみると、深い。
その方丈が境内に再現されているのは、下鴨神社の第一摂社、河合神社。一方で美顔の神様として若い女性たちの視線を集めている。なぜ美顔?それはご祭神が神武天皇の御母神になる玉依姫命(たまよりひめのみこと)だから。
どうにも腑に落ちない取り合わせだけど、二兎を追って捕まえた気分で。
食べ「ら」れる。着「ら」れる。見「ら」れる。来「ら」れる。
言葉は時代と共に変わるものだと思ってはいても、恐ろしい速さで「ら」が消えていることになんともいえない寂しさを感じている。
言葉を遊ぶ芸人さんはもちろん、コマーシャル、アナウンサー、コメンテイター、俳優さんそして普通の人たち。そこここで躊躇なく「ら」抜き言葉が使われる。いちいちひっかかっている時じゃもうないのか。ハァー。
2017年は別れの年でした。整体の先生、叔父、年長の従兄弟、そして義母が彼岸に旅立ちました。
義母は100歳の大往生でした。誕生日祝いに持って行った、小さなつるんとしたケーキをまるまる1個ペロリとたいらげ、「あーおいしい」。私たちが誰なのかわからないのに、昔の歌をいくつも歌いました。「キューピーちゃん」「うさぎとかめ」「チューリップ」・・・。別れる間際までくりかえし歌っていた「リンゴの唄」。この日から10日後、眠る様に静かに逝きました。
いくつもの別れに立ち会った今、ゲストハウスでのひとつひとつの出会いがことさら愛おしく思えます。
まずは台湾から。杏仁のクッキー。「ぼくたちの町で一番美味しいクッキー」だそうです。たっぷりのボリュームに、杏仁の匂い。ほろほろと口の中で蕩けます。
お次はドイツのクーヘン。おせんべいのような形の、硬めのハッカ味。伝統的なお菓子だそうです。箱がとってもおしゃれで、きっちりしてるところがドイツ風。
フランス、マルセイユからはかわいい石鹸が。オレンジのとってもいい匂い。お部屋に置いて置きたいかな。
ただでさえお荷物重いのに、みなさんほんとにありがとうございます。
三条富小路を上がったところに便利堂とうお店がある。110年を超える美術印刷会社のアンテナショップ。時々絵葉書を買いに行く。
そこで見つけたのがこの『じゃくちゅう どうぶつずかん』。伊藤若冲の画で、1才くらいから楽しめる絵本を創るとう発想は便利堂さんならでは。英語もついてるのがまた今風。
若冲だなんてみじんも思っていない小さな子が知らず知らずに若冲に触れる。いいなあと思ってたら、おばさんが「怖いわ」とひと言。こどもこどもしたものばかりじゃなくてそれもまたええやん。
『手のひらの京(みやこ)』(綿矢りさ/著、新潮社)をいただいた。お年頃の三姉妹を主人公にしたこの物語は、鴨川から始まって東京で終わる。綿矢りさは京都の出身だから、京都の風景や風俗を織り込むのはお手の物。さりげなく有名処は散りばめられている。
2004年、金原ひとみと同時に芥川賞を受賞した。あれから13年。変わらないなぁというのは褒め言葉になるかしら?
なぜか『則天武后』という本を買ってしまった。中国、唐初期に李氏から皇帝の座を一時簒奪した女帝武氏。美女で頭も良く、粘り強い性格、そしてあきれるほどの支配欲。彼女を駆り立てた深層心理の底には、腹違いの兄弟たちから幼い頃に受けた壮絶ないじめがあったという。
歳月を経、場所を違えても変わらないものは、人の支配欲。今の日本にもあからさまに君臨する。変わるものはきらびやかな街や建物。長安の条里制は今はなく、この京都に痕跡を留めている。
スイスからまた今年もひと足早くサンタさんがやってきます。ワクワク。もちろん本物ではありません。たぶんすごく偉い植物学者さんなのですが、風貌もふるまいもまるでサンタさん。開業の次の年から毎年1回か2回滞在されています。
標本にされるのでしょう。嬉々として採集してきたものたちを新聞紙に並べては、はさんで乾かしています。ベッド周りは時ならぬ研究室。植物が好きでたまらないご様子がとっても素敵で、私たちは彼の大ファン。
萩の嫋やかなたたずまいが好きで、猫の額のような庭に植えたのは三年前。白と紫の二株が伸びること伸びること。正直、こんなに精力的に枝を伸ばす花だとは思わなかった。花は形も色も楚々としているのに、この力強さ。圧倒されてしまう。萩のトンネルをくぐって家に入る。なんとも幸せなひと月だった。花は散り始め地面が花色に変わっていく。道ゆく人の中には萩好きの方もいらして、いいですね〜と通り過ぎる。秋深まる。
「Hi! Do you remember me?」白人の男性がにこやかに入ってきました。「Yes of cause. You are "Breakfast man"」
2年ぶりでしょうか。京都に滞在している間、ほぼ毎日朝ごはんを食べにきてくれていたオーストラリア人。Breakfast manというメールをくれた彼、メルボルンに住んでいると言ってました。京都が大好きで、またやってきたよという訳です。嬉しいじゃありませんか。地球は広くてたくさんの人が行き交っているのに、また会えるなんて。
「朝ごはんは何時から開いてるんだっけ?」と時間を確かめ、じゃあまたねと帰って行きました。張り切って朝ごはん用意しなくちゃ。
京都大学が近いので、ゲストさんには研究者の先生方も多い。
2日間の学会を終えてお帰りの前。「すみませんが、ふたりの写真を撮っていただけますか」と撮影を頼まれた。もちろん喜んでゲストさんのiphoneを手にした。
寄り添って玄関ののれんを背に立たれるおふたり。同じ分野で息の合う先生たちなんだろうけど、普段は遠く離れているんだろうな。醸し出す雰囲気は女学生の修学旅行のよう。とてもほほえましく、こちらの胸まであたたかく、うれしくなった。
今週は全員海外からの常連ゲストさんたち。こんなこともあるんだ。当然のようにお土産の嵐。
中国から桃の花のお茶とミルクキャンディー、月餅。健康美味と銘打った野菜と果物のチップス5袋。そして沖縄に行ってきたからと「雪の塩」。
韓国からはきゅうりの美顔マスク。これ以上綺麗になってどうする?
お荷物多いのに、重くなるのに、ほんとうにありがとう。
百万遍交差点の南西角にドラッグストアがある。2階は100円ショップ、3階は塾になっている。久しぶりに建物に入って、ふと昔の記憶が蘇った。
ここは第一勧業銀行だったのだ。銀行にあまり縁はないが、どっしりとした風格のあるビルは堂々とみえていた。今は昔。15年前になくなっているから、ハートマークの第一勧銀なんて知らないよという人がどんどん多くなっているはず。
大銀行が、今はドラッグストア、100円ショップと塾。世の関心のありようがそのまま反映されているようでおもしろい。
2年続けてとびきり美味しいプルーンを送っていただいていた。千葉のゲスト様からだったので、てっきり産地は千葉だとばっかり。さすがに毎年甘えるのも申し訳ない。
連絡先をお聞きして、今年は注文しようと試みるも、ファクス番号が間違っていて通じない。あれこれネットで探してみる。生産地は長野県の佐久市。佐久はプルーンの一大生産地らしいことを初めて知った。
ようやくコンタクトが取れて、送っていただく算段が整った。
「今日、収穫できたので送ります」とのこと。あー、熟するのをぎりぎりまで待って、とれとれを送ってくださるんだ。美味しいわけだ。
「花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせし間に」(古今集)は、小野小町の代表作。
ただ、小野小町という絶世の美女がいたのかどうかも含めて、いまだ謎深い人である。
ゆかりの地といえば随心院、下御霊神社、補陀洛寺など有名どころがあちこちにある。京都のど真ん中、下京区の四条西洞院交差点。東南の角に「化粧水」と書かれた小さな石碑。そばの木製の看板には小野小町が遣った井戸跡と書かれている。どうしてこんなところにと思いつつ、千年という時間を超えて伝わってきたのには、何かがあったんだろうと思い返す。ほんに京都は奥深い。
今月で5周年。お祝いのお言葉やお品が次々と届きます。みなさん、ほんとうにありがとうござりまする。
京都のお家のように、何度も帰ってきてくださるゲスト様が増えて、家族のような気軽さでおしゃべりしたり、笑いあったり。
昨日のゲストさんのひとりは、なんと、夏にフランス、ボルドーから来られた姉弟さんのお父さんでした。みなさんの消息をお聞きする事ができて、うれしかったです。これがゲストハウスの醍醐味でしょうか。